2012年6月21日木曜日

docomoはガラパゴスに取り残されるのか? 今さら……第29回


docomoはガラパゴスに取り残されるのか? 今さら……第29回

今さら聞けないネットのあれこれ。
今回は
「iPhoneとdocomo」
についてお話します。

重要度:★★
難易度:★


6/19のドコモ株主総会で、山田隆持社長は、「現時点では、iPhoneの導入は難しい」との回答をしました。

「現状ではiPhoneの取り扱いは厳しい」、ドコモ山田社長
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20120427/394123/?ST=keitai


色々と噂が絶えない、ドコモのiPhone導入。
何故、iPhoneの導入が難しいのか?
その理由として、大きく二つの原因をあげています。

1.現ドコモユーザーが望む、機能がiPhoneに搭載されていない。
2.ボリュームコミットメント※1に関して


1.ドコモユーザーが望む機能
・おサイフケータイ
・ワンセグ
・赤外線

2.ボリュームコミットメント(ノルマ)
確かにこれは難しい問題で、山田社長いわく、「売り上げの全体何%をiPhoneが……」と言っていす、つまりドコモ全体の販売台数の●%以上iPhoneを売らないとダメなようですね。

ちなみに、これだけ嫌がっていると言う事は、最低でも25%以上なのかな?
などと、想像してしまいます。

さて、上記の様な理由でドコモはiPhoneを「現状では売らない」と言っています。
まぁ、今回の発言で「ドコモでiPhoneが出れば、買う」と言っていたユーザーの何割かが確実にauやSBに乗り換えるでしょうね。

しかし、問題はそこではなく、今回の回答で今後のドコモの経営戦略が観てとれるというところです。

総会では、
「iPhoneはドコモが目指すモデルとは相反する。メニューを追加することも難しい。スマートフォンの半分以上は、我々が自由にできるAndroidをベースにしていくのがドコモの大前提」
だと言っています。
また、
「iPhoneは通信事業者のネットワークを“土管化”するモデル」
と、遠まわしにappleに対しての嫌悪感を表しています。

 画像:Nikkei Business Publications


つまり、内部プログラムの変更がドコモで出来ない商品は売らない。
土管呼ばわりした、ネットワークモデルですが、要するに、自社サービス(ドコモの独自サービス)を使用しない端末を、販売する気はない。
と、はっきり言っています。

現在の携帯事業者の立場からすれば、通信費用のみで売上を確保する事は難しく、付帯サービスにて、毎月定額を徴収できるシステムが絶対に必要である事は解ります。

iPhoneはAppleから色々と言われるのでと、文句を色々といっていますが、実際のところは、独自サービス利用者の減少を止める事が大きな目的だと思います。

考えてみてください。
iPhoneを導入して、ドコモユーザーの1/4がiPhoneに乗り換える(極端な数字ですが)、今まで毎月入っていた、サービス利用料金の1/4が入ってこなくなる。

ましてや、iPhoneを導入したからと言って、既に3番手に甘んじているドコモに対し、他社からの乗り換え顧客がどれだけ望めるのか?

これは、厳しい選択ですよね。
導入すれば、利益が下がりかねないリスクが確実にあるのに、「単に人気がある機種だから売る」という事は、経営者としては、出来ませんよね。

しかしながら、現状ではドコモはジリ貧です。

そうなると、ドコモがとる手段はただ一つ。
Android帝國を構築し、更なるガラパゴス化の強化。

もう、このシナリオしか残っていません。
まぁ、日本国内でしか勝負をしようとしていないのだから、それはそれで問題は無いように見えますが。

なんと言いましょうか、この歪んだ事業モデル。

今さらなので、あまり言いませんが「汎用性があるようで、実は専用機」というAndroid端末をドコモはこれからも売って行くのですね。




ボリュームコミットメント※1
これは、山田社長が自ら語った言葉らしく、どうやら、販売ノルマと言う事らしいです。
つまり、契約する場合、ドコモの総販売数の●%または、規定数量の端末買い上げと言ったノルマが課せられるようです。





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